こんにちは、時短ギア管理人の清光です。

コードは書けない現役の営業ですが、AIと一緒に、現場が毎日使う業務システムを1年以上つくり続けてきました。

AIに「ここを直して」と頼んだのに、直った版を見てもほとんど変わっていない。そんな経験はありませんか?

原因はAIの実力ではなく、こちらが渡した「現状」のほうが間違っていることが多いんです。

この記事では、AIの修正が的外れになる仕組みと、頼む前に現状を測る3ステップを紹介します。

AIに修正を頼む前にノートPCで現状を確認している手元
頼む前に、実際に効いている値を見る

根拠つきで説明したのに、変わったのは2%だった

自作している業務ツールで、画面の余白が広すぎるので詰めたい、という改修をしたときの話です。

私はAIに「今はこの大きさになっています」と、設定ファイルに書いてあった数字を根拠として添えて頼みました。

コードは読めませんが、数字くらいは拾えます。自分では十分に現状を説明したつもりでした。

ところが出てきた修正を当てても、画面はほとんど変わりません。

そこで初めて、ブラウザの検証ツールで実際の値を測ってみました。

すると、まったく別の指定が上書きで効いていたんです。

私が根拠にした数字は、画面では最初から使われていませんでした。だから提案どおりに直しても、変化は2%ほどにしかならなかった。

AIは、間違った前提のまま正しく仕事をしていただけでした。

「書いてある値」と「効いている値」は別物

設定ファイルに書いてある値は、あくまで候補です。

画面に最後まで残るのは、重なった指定の中で勝った1つだけ。あとから書かれたものや、より強い書き方をされたものが勝ちます。

つまりファイルを読んで分かるのは「誰が立候補しているか」までなんですよね。

「誰が当選したか」は、実際の画面を測らないと分かりません。

これは見た目に限った話ではありません。AIに現状を伝えるときの数字は、たいてい記憶かファイルの記述から持ってきています。

現状の渡し方AIが受け取る前提起きること
ファイルを読んで説明する候補の値直しても画面が変わらない
記憶で説明する過去のどこかの値直したつもりの所がまた戻る
測った値を貼るいま効いている値一度で狙った所が直る

頼む前に現状を測る3ステップ

やることは3つだけです。コードは1行も読みません。

  1. 直したい部分を右クリックして「検証」を選ぶ(ChromeでもEdgeでも同じです)
  2. 開いたパネルの右側で、その部分に効いている値を目で読む。打ち消し線が付いている行は「負けた指定」なので無視する
  3. 打ち消されていない値を、そのままAIへの依頼文に貼る

大事なのは3つ目です。「たぶんこのくらいだったと思う」ではなく、測った値をそのまま渡す。

依頼文はこんな形にしています。

いま効いている値です(ブラウザの検証ツールで確認しました)
・対象:一覧画面のカード
・実際に効いている余白:上下◯px
・打ち消されていた指定:上下△px
この◯pxを半分にしたいです
どのファイルを直せばよいか、先に候補と理由を出してください

最後の1行がもうひとつの肝で、いきなり直させずに候補を出させます。

この「作る前に一度だけ挟む」やり方は、先に設計を書かせて合意する頼み方でも書いたとおり、手戻りが一番減る所です。

私の場合、渡す値を測ったものに変えただけで、同じ改修が一度で通るようになりました。

手元の画面で事実を確かめてからAIに渡す場面

画面以外にも、同じ罠がある

「書いてあるもの」と「効いているもの」のズレは、見た目の話に限りません。

私は同じ型の失敗を、AIに原因を挙げさせたときにもやりました。

個人でやっている事業の集客が伸びない理由をAIと詰めたときのことです。

最重要として挙がった2つを実際に管理画面で確かめたら、両方とも前提から違っていました。

片方はそもそも登録していない項目で、もう片方は日本では選べないものだったんです。

本当の原因は、最初は自分もAIも軽く見ていた説明文の一語でした。

それ以来、AIが挙げた候補は「重要そうな順」に潰しません。

自分の目で事実を確定できる順に並べ替えてから潰します。確定できるものを先に片付けると、残った中から本命が浮き上がってきます。

最初にハマったのは、1つ外側を測っていたこと

検証ツールを使い始めた頃、測ってから渡したのに直らない、ということが何度か続きました。

原因は、測る場所を1つ外側で選んでいたことです。

余白を持っているのは中の部品なのに、それを囲っている枠のほうを測っていました。

回避策は単純で、パネル上で選んだ場所にマウスを乗せると、画面側の該当部分が色付きで光ります。

その光っている範囲が、自分の直したい所と一致しているかだけ確認してから値を読む。これで外さなくなりました。

Q. 検証ツールって、コードが読めないと使えないのでは?

私も読めません。使っているのは「右クリック→検証」と、右側に出ている値を目で読むところだけです。

Q. 毎回測るのは手間では?

全部は測りません。1回頼んで思ったより変わらなかった時点が、測るべき合図です。

その1回を「もう一度AIに頼む」ではなく「測る」に使うほうが、結果的に早く終わります。

Q. 画面まわり以外を頼むときは、何を測ればいいですか?

数を数えるか、実物を1つ開くかのどちらかです。

たとえば項目を作り直すか迷ったときは、その欄に実データが何件入っているかを数えると判断が一瞬で終わります。

まとめ

  • AIの修正が的外れになる原因は、こちらが渡した現状が事実ではないこと
  • ファイルに書いてある値は候補にすぎず、画面で効いている値とは別物
  • 右クリック→検証→打ち消されていない値をコピーして貼る、の3ステップで渡す前提が事実になる
  • AIが挙げた候補は、重要そうな順ではなく自分で確定できる順に潰す
  • 浮くのは、効かない修正を確かめては投げ直していた往復の時間

測るのは1分もかかりません。その1分で、直らない修正を何度も試す30分が消えます。

今日はここまで。

この記事が、あなたの時間を少しでも価値に変えるお手伝いになれば嬉しいです。

それでは、また次の時短ハックでお会いしましょう。

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