こんにちは、時短ギア管理人の清光です。

コードは書けない現役の営業ですが、AIと一緒に、現場が毎日使う業務システムを1年以上つくり続けてきました。

集計を眺めていて「あれ、思ったより件数が少ないな」と感じたこと、ありませんか。

私はこれで、まったく同じ型のミスを4回やりました。犯人はいつも、名前の表記ゆれです。

この記事では、名前を突き合わせの鍵にしたときに起きる「静かな取りこぼし」の仕組みと、今日からできる対策の手順を書きます。

白いカードを2つの山に仕分ける手元
同じに見えるものを分けるのは、人の目には難しい

なぜ表記ゆれは、エラーも出さずに消えるのか

表記ゆれとは、同じ相手を指しているのに書き方が2通り以上ある状態のことです。

人間の目には同じに見えても、機械にとっては1文字でも違えば完全な別物になります。ここがすべての出発点でした。

人間の目には同じ機械の判定
株式会社◯◯ / ◯◯(株)別物
山田 太郎 / 山田太郎(空白あり・なし)別物
ABC / ABC(全角・半角)別物

私は自作の業務ツールで、この名前をそのまま突き合わせの鍵に使っていました。名前が一致した行だけを拾って数える作りです。

結果、ゆれている側の案件だけが、集計からも通知からも一覧からもまとめて抜け落ちました。

怖いのは、このときエラーが1つも出ないことです。

探しに行った名前が見つからなければ、機械は「該当なし」として静かに終わります。画面にはきちんとした形の表が出ます。

合計が小さくなるだけなので、誰かが実物と突き合わせるまで気づけません。

少ない数字を「問題なし」と読んでしまう構造は、以前ダッシュボードの指標の決め方で書いた失敗と同じ根っこでした。

同じバグを4回やって分かったこと

正直、1回目は「うっかりミスだった」で片付けていました。

ところがしばらくして、まったく同じ壊れ方が別の画面で出てきます。集計で直したはずなのに、今度は通知で同じことが起きる。

結局、別々の場所で4回やりました。

原因は、名前を鍵として扱う処理が画面ごとにバラバラに書かれていたことです。1か所直しても、残りは昔のままでした。

ここで気づいたのが、これは入力する人のミスではない、ということです。

相手が2通りの書き方をしてくること自体は普通に起きます。それを吸収する場所を用意していない設計のほうが問題でした。

表記ゆれを止める4ステップ

スプレッドシートでも自作ツールでも、やることは同じです。

  1. 名前を「突き合わせの鍵」に使っている場所を書き出す(集計・通知・請求書・検索など)
  2. その列を名前順に並べ替えて、似た行が隣同士に来ていないか目で数える
  3. 「この表記とこの表記は同じ相手」という変換表を1枚だけ作り、すべての処理がそこを通るようにする
  4. 変換表に無い名前は、どちらにも寄せず「未確認」として一覧に出す

4番目がいちばん大事で、いちばん飛ばされます。

知らない名前を「たぶんこっちだろう」と寄せると、今度はまったく別の相手の案件が混ざります

取りこぼしを直したつもりが、もっと見つけにくい間違いに化けるわけです。

実際、私の環境では変換を1か所に集めた時点で再発が止まりました。直す場所が1つになったからです。

横から見たノートPCと手帳。集計の対策を点検する作業机

ゆれ探しはAIに投げる(頼み方の実例)

候補を目で探すと必ず見落とします。私はここをAIに任せています。

一覧を貼り付けて、こう頼むだけです。

次の一覧の「取引先名」を全部見て
同じ相手を指していそうな表記のペアを挙げてください
勝手に統一はしないで、候補と理由だけ出してください

ポイントは「勝手に統一しないで」と先に釘を刺すことです。

これを言わないと、AIは似た名前をまとめた『きれいな一覧』を返してきます。判断ごと持っていかれると、混ざったことに気づけません。

最初にハマったのがまさにこれで、整った結果を見て安心してしまいました。

よくある疑問

Q. 入力する人に「表記を統一して」と言えば済みませんか?

私も最初はそう考えました。ただ、名前は相手から届く書類やメールにそのまま載ってくるので、こちら側だけでは揃いません。

お願いは効果が薄いので、揃っていない前提で受ける形にしたほうが早いです。

Q. スプレッドシートでも同じことが起きますか?

起きます。名前で引っ張ってくる関数は、1文字違えば「見つからない」を返すだけです。

そのエラー表示を非表示にして放置していると、合計から静かに抜けていきます。

Q. どこから手を付ければいいですか?

いま毎週見ている数字を1つ選んで、それが何を鍵にして数えているかを確かめてください。

名前が鍵になっていたら、そこが最初の点検場所です。

まとめ

  • 表記ゆれは入力の問題ではなく設計の問題。人間の目に同じでも、機械には別物
  • 鍵の不一致はエラーを出さず、件数から静かに減るだけ。だから自分では気づけない
  • 変換は1か所に集める。バラバラに直すと、私のように同じバグを何度も踏む
  • 知らない名前は寄せずに「未確認」へ。寄せると別の相手が混ざって、対策が悪化になる

ここまでやると、出てきた数字を疑いながら見る時間がなくなります。

私の場合、月末に一覧を並べて突き合わせていた確認作業が、まるごと要らなくなりました。

今日はここまで。この記事が、あなたの時間を少しでも価値に変えるお手伝いになれば嬉しいです。

それでは、また次の時短ハックでお会いしましょう。

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