こんにちは、時短ギア管理人の清光です。
前提からお話すると、私は副業で引越営業の代行を行っております。

「繋がらないお客様の管理、どうにかできないかな」

1ヶ月前までの自分です。
眼前のディスプレイには、スプレッドシートでぐちゃぐちゃに管理されたお客様の列。

結論から申し上げますと、コードは書けない現役営業の私ですが、AIと一緒に「自分専用の追客アプリ」を作って、この状況を変えました。
この記事では、何に困っていて、何を作って、何がどう変わったのかを、正直に紹介します。

本業なら8割決まるのに、代行では1割も決まらなかった

私は普段、引越の営業をしています。
引越営業の中で5指に入るくらいPCが得意という自負がありました。
現に、閑散期は暇を持て余して、協力会社の営業代行をしているくらいです。

やっていることはシンプルで、届いた依頼を受けて、ファーストタッチから追いかける役です。

LINEで依頼 → 顧客情報を登録 → 登録しても繋がらない → ストレス → 本業をやりながらだと流石に無理。

無理とは言え、いただいた依頼の接続率は4割程度。そこから成約は2割いかないくらい。
掛け合わせると成約率1割以下・・・orz

私の引越の見積の成約率は、決定案件もあるため8割程度あります。
これほど電話が繋がらない、繋がっても見積にならないお客様が多いなんて知りませんでした。
いつも入力から対応してくれている受付には、頭が上がりませんね。

「こんなものだよ」とも言われました。
しかし、ここで黙っていてはPC得意営業おじさんの名折れです。

既存のCRMを”買わず”に、自分専用を”作った”理由

顧客管理ソフト(CRM)を導入する手もありました。
でも、多機能すぎて月額も高く、何より自分の追客の流れにぴったり合うものがありませんでした。
個人事業主には優しくないよなぁ。

依頼が来るチャネルも、その後の対応も、案件ごとにバラバラ。
既製品に自分を合わせるより、自分に合う道具を作るほうが早いと考えました。

そして今は、コードが書けなくてもAIと一緒なら作れる時代です。ダメでも作り直せばいい——その気軽さで、自作に踏み切りました。
引越の荷物リスト画面。100種類以上の品目をタップで入力すると、物量と資材の数まで自動で集計される

とりあえず怒りのあまり、これだけ作りました

Claude Code先輩にお願いをして、顧客管理ツールを作っちゃいました。 名前はGAINS(ゲインズ)です。

  • 顧客情報の自動取込:メールで情報を送ってもらえるようになったので自動化
  • 電話アプリに顧客名を表示:GroundWireと連携。誰からの着信か一目で分かる
  • 顧客情報の仕分け:追いかける順に並ぶ
  • スマホで荷物リスト登録:タップで入力、物量まで自動計算
  • 見積書をワンタップ送付:保留のお客様へそのまま送れる
  • 決定時は見積書+規約+引越案内をワンタップ送付
  • 作業1週間前の確認メールを自動送付
  • 引越後のお礼メールを自動送付
  • 自動集計と、請求まわりの事務の自動化

とりあえず怒りのあまり、これだけ作ってもらいました。

依頼元ごとに書式が切り替わる見積書。同じ荷物リストから会社別に出し分けられる

何が変わったか——Before / After

言葉で説明するより、並べたほうが早いと思います。

Before After
行が増えるほど、今の状況が見えなくなる 自動で取り込まれるので、入力そのものが消えた
外出先でお客様と話しながら内容を確認するのがひと苦労 確認したことは備考欄に入れるだけ
連絡がつかなかったお客様が、いつの間にか一覧から抜け落ちる アラート機能で拾えるように
繋がったら紙に顧客情報と荷物をメモ → 後でスプレッドシートに落として見積書をメール 話しながら、自動で入っていない部分を埋めるだけ。荷物リストは一度入れれば物量まで自動計算
保留のお客様は自分で覚えて追っかけ 追っかける日を決めておけば自動でアラート
成約したらお客様へメール、協力会社へLINEを手作業で ワンタップで送付(自動にもできますが、念のため一手だけ残しています)
請求はテンプレートに毎回手入力 選ぶだけで、月末に自動送信

紙にメモしてスプレッドシートに落とす。これでも「大分効率化できた(どやぁ)」と思っていたのが不思議ですよね。

あちこち移動しながら本業の見積もりもやって、その合間にこれをやっていたら、そりゃ漏れます。
今は一切漏れなくなりました。

請求のところだけは、正直ちょっと寂しいです。
艱難辛苦を乗り越えて成約に至った暁には、ウッキウキで金額を手入力していたので。なんか情緒がなくなりましたね。

どう作ったか——AIと一緒に、非エンジニアの進め方

作り方のコツは、いきなり「作って」とお願いしないことでした。
先にAIに設計(何を、どういう順で作るか)を書かせて、内容に納得してから実装に入る。
この頼み方だけで、出来上がりが段違いに安定します。
詳しくはAIへの頼み方をまとめた記事に書きました。

直したものがすぐ反映される形にして、完璧を目指さない。
というか、完璧になんて出来ませんね。

ある程度出来たところで毎日使い、ちょっとずつ育てる。
これが非エンジニアには一番続く進め方でした。

数字も、見え方も変わった

まだ運用1ヶ月経っていないので参考値ですが、接続率も成約率も、体感で倍近くになりました
繋がる数が増えれば、その先の成約も増える。当たり前のことが、当たり前に起きただけです。

それ以上に効いたのが、状況が見えるようになったことでした。

スプレッドシートの頃は、行の海から必要な情報を探していました。
今は、依頼が何件で、どこまで進んでいて、次に誰を追えばいいのかが一覧でパッと分かります。
失注の理由も一覧化できたので、どこで落としているかが見えるようになりました。

今いちばん多いのは、繋がらないことと、料金が合わないこと。
繋がらない方への対策はSMSが一番だと思っているのですが、個人事業主だと契約してもらえないんですよね。ここは次の課題です。

しかも、今月いくら稼げているのかも見えるので、やる気の向上にもつながります。

正直、ここでつまずいた

もちろん順調なことばかりではありませんでした。
直したはずなのに古い画面が表示され続けて悩んだり、スマホとPCで同じデータを見せる仕組みで頭を抱えたり。
非エンジニアなりに、いくつもの壁にぶつかっています。

そのあたりの具体的なハマりどころと解決策は、それぞれ別記事で丁寧に書く予定です。
同じ場所でつまずく人の役に立てば嬉しいです。

非エンジニアのあなたが始めるなら

もし今、スプレッドシートで顧客や案件を管理していて限界を感じているなら、いきなり全部を作ろうとしないことをおすすめします。
まずは「次にやることが並ぶ1画面」だけから。小さく動くものができると、あとは毎日少しずつ足していけます。
MVP(最小限)の機能からはじめて、欲しくなった機能を追加していく。
これが最良、最速、そして個人が必要な機能に特化したアプリ作成の手順だと思います。

AIへの頼み方さえ掴めば、コードが書けなくても道具は作れます。
とりあえず3ヶ月は運用しながら、さらに改良していくつもりです。

よくある質問

Q. プログラミングができなくても作れますか?

はい。私自身コードは書けません。AIに設計から相談し、少しずつ形にしました。大事なのは技術力より「何を楽にしたいか」をはっきりさせることでした。

Q. どれくらいの期間でできましたか?

一気に完成させたわけではなく、毎日少しずつ育てていきました。
最初に動く1画面ができるまでは、3日です。
実際に使い始めるまでは1週間(本当のMVP機能だけですよ)ですね。

Q. 既存CRMではダメなのですか?

はい、私は駄目でした。何故なら既存CRMには私が一番ほしかった引越の荷物リスト(100種類+自由追加項目)がなかったからです。
皆様も、自分のお仕事でこれが欲しい!! というものがおありかと思います。
それがあれば既存のもので良い、無いなら自作するしか無い、という判断になるのではないでしょうか。

まとめ

スプレッドシートでの顧客管理をやめて自作アプリに移したことで、

  • 入力と集計という「作業のための作業」が消えた
  • 依頼のこぼれがなくなり、状況がひと目で見えるように
  • 接続率も成約率も、体感で倍近くに

特別な才能があったわけではありません。
コードの書けない営業が、AIと一緒に、目の前の面倒を一つずつ消していっただけです。
あなたの毎日の「作業のための作業」も、きっと自分の手でなくせます。
まずは小さな1画面から、始めてみてください。

今日はここまで。
この記事が、あなたの時間を少しでも価値に変えるお手伝いになれば嬉しいです。
それでは、また次の時短ハックでお会いしましょう。