こんにちは、時短ギア管理人の清光です。

知らない番号から着信があったとき、一瞬身構えませんか。

私は営業の仕事で、日常です。
お客様なのは分かっている。でも「誰か」が分からないまま出るんです。
本業を含めると追客・成約中のお客様が100名近くおります。

そこから名前を聞いた後、頭を切り替えて……というコストは大きいです。
だから、電話が鳴った時に誰からの連絡か楽にわかったらいいなぁという思いが5年前からありました。

この記事では、自作の顧客管理アプリに入っている顧客名を、スマホの着信画面にそのまま出す方法を紹介します。スマホの連絡先には1件も登録しません。

誰からの着信か分からず、出るのを躊躇う営業

「知らない番号」で出る電話は、それだけで不利になる

私は副業で引越しの見積もり営業をしていて、依頼はスマホに届きます。

その依頼をまとめて管理するために、AIと一緒に自分専用のアプリを作りました。

名前はGAINS(ゲインズ)です。

どうやって作ったかはスプレッドシートでの顧客管理をやめた話に書きました。

アプリのおかげで、依頼はひとつ残らず集まるようになりました。
ところが、電話だけは別だったんです。

こちらから架けて出てもらえず、あとから折り返しが来る。
その着信が「知らない番号」なんですよね。

一番きついのが、何ヶ月も前に一度お断りされたお客様からの着信でした。

覚えていない状態で「はい、もしもし」と出るのと、「あのときの方だ」と分かって出るのとでは、第一声がまるで違います。

そういったお客様は再度利用やお知り合いのご紹介という事が多く、LTVの高いお客様なんです。
だから、低いテンションで話したくない、前回のお礼から入りたいというのが心情なんです。

スマホの連絡先に登録する、はやらなかった

最初に考えたのは、単純に連絡先へ登録することでした。でもすぐにやめました。

理由は3つあります。

  • 個人事業の依頼は毎日増え、そのうちの有効顧客は2割程度。
  • アプリと連絡先の二重管理になり、手間。
  • 一度も話したことがない相手は媒体名で表示できる。

顧客の名前と番号は、すでにアプリの中にあります。
正しい情報を持っているのはアプリのほうなんですよね。

だったら、連絡先に手で書き写すのではなく、アプリ側から名簿を「配る」形にすればいい。そう考え方を変えました。

仕組みは「アプリが名簿を配り、電話アプリが取りに来る」だけ

やっていることは、実はとても単純です。

  1. 自作アプリに、氏名と電話番号だけを並べた名簿を返す窓口(URL)を用意する
  2. スマホの電話アプリに、そのURLを「連絡先の取得元」として登録する
  3. 電話アプリが定期的に名簿を取りに来て、着信のたびに番号を照合し、名前を出す

スマホ標準の連絡先アプリは、一切触りません。

私が使っているのはGroundWireというSIPアプリです。インターネット回線で電話をするためのアプリで、「ウェブサービスから連絡先を取ってくる」機能を最初から持っています。

顧客リストを自分で持っているなら、この形が一番ラクだと思います。

やり方 かかる手間 向いている人
連絡先に手で登録 件数ぶん増え続ける 顧客が数十人で固定の人
CTIサービスを契約 初期費用と月額がかかる 電話を受ける人が複数いる会社
自作アプリから配る 最初の設定だけ 顧客リストを自分で持っている人

設定の手順(GroundWireの場合)

  1. GroundWireを開き、環境設定 → 連絡先ソース → ウェブサービス を開く
  2. 「Webサービス設定」に、名簿を返すURLを入れる
  3. 方式は「取得(GET)」を選ぶ
  4. 更新間隔を指定する(私は180にしています)
  5. キーワードマッピングの欄は空のままでよい

5番目は補足が要りますね。アプリが読める形でJSONを返していれば、項目の対応づけは不要という意味です。

ひとつ注意があります。この設定は端末ごとに必要です。

ただしURLと認証情報はどの端末でも同じなので、2台目からはコピペで1〜2分で終わります。

名簿のURLには必ず認証をかけてください。顧客の氏名と電話番号が並んだファイルです。

URLを知っていれば誰でも開ける状態にしては、絶対にいけません。ここだけは手を抜かないでください。

ノートパソコンに鍵をかける——名簿のURLには必ず認証を

一番効いた判断は、実機を見るまで出てこなかった

名前が出るようになると、欲が出ました。

「この人はいま商談中なのか、もう決まったのか、どこから来た依頼なのか」まで、出る前に知りたくなったんです。

そこで、氏名のうしろに括弧書きで情報を足しました。こんな形です。

山田 太郎(成約・A社・B媒体)

ところが実機で着信させてみて、初めて分かったことがありました。

着信画面の名前欄は幅が狭く、長い名前はうしろから切れるんです。

つまり、並べる順番がそのまま「捨てられる順番」になります。

だから、切れて一番困るものを先頭に置きました。氏名 → 状況 → 依頼元 → 媒体、の順です。

これなら長すぎても、消えるのは末尾の「媒体」から。氏名は必ず残ります。

この並び順は、画面を実際に見るまで出てきませんでした。

AIに「着信名を組み立てる処理を書いて」と頼めば、コードはすぐ出てきます。

でも「あなたのスマホの着信画面は何文字で切れるか」は、AIには分かりません。

作るのはAIに任せて、実機で見て決めるのは人間の仕事。私はこれを何度も繰り返しています。

コードを疑ったのに、原因はタイミングだった

運用を始めてしばらくして、「今日追加したお客様の名前だけ出ない」という状態になりました。

正直、真っ先にコードを疑いました。保存したときに名簿へ反映する処理が壊れたんだろう、と。

結論から言うと、コードは無傷でした。原因はタイミングです。

この仕組みには、ラグが2段あります。

  1. アプリで保存してから、名簿に反映されるまで(数秒)
  2. 名簿が更新されてから、電話アプリがそれを取りに来るまで(設定した更新間隔ぶん)

ポイントは2段目です。名簿は電話アプリが取りに来る方式で、こちらから押し込んではいません。

つまり、保存した瞬間に着信画面が変わるわけではないんですよね。私はそこを思い込んでいました。

急ぐときは、アプリ側で手動同期を実行し、電話アプリ側でも連絡先を更新すれば、すぐ反映されます。

この一件で学んだことがあります。自作の仕組みで「反映されない」と思ったら、コードより先にデータがどっち向きに、いつ動くかを確かめる、ということです。

取りに来る側なのか、押し込む側なのか。ここを勘違いすると、無傷のコードをずっと眺めることになります。

よくある疑問

Q. 表示名の形式を変えたのに、古い名前のままです

名簿の自動更新は、多くの場合データを保存したり削除したときに動きます。

表示の形式だけを変えた場合は何も保存していないので、更新が走りません。手動で同期を1回実行してください。

Q. 一部のお客様だけ名前が出ません

アプリ側で氏名が空のまま登録されている可能性が高いです。

氏名を入れて同期し直せば表示されます。番号だけで登録できてしまうアプリだと、地味に起きます。

Q. ふつうの携帯電話の着信でも表示されますか

いいえ。これはSIPアプリが持っている連絡先機能なので、そのアプリで受けた着信にだけ効きます。

キャリア回線でかかってきた電話には、スマホ標準の連絡先が使われます。仕事の電話をIP電話に寄せているかどうかが分かれ目です。

まとめ

  • 顧客名を電話帳に書き写すのではなく、リストを持っているアプリ側から名簿を配る
  • 電話アプリの「ウェブサービス連絡先ソース」にURLを登録するだけ。標準の連絡先は触らない
  • 名簿のURLには必ず認証をかける
  • 着信画面はうしろから切れる。切れて困らない順に並べる(氏名を必ず先頭に)
  • 反映されないときは、コードより先に「取りに来る側か、押し込む側か」を確かめる

この仕組みを入れてから、電話に出る前の数秒で「誰から」「どういう状況の人か」が分かるようになりました。

浮いたのは時間そのものより、名乗られるまで探り合う気まずさです。

第一声が変わると、そのあとの会話がずいぶん楽になります。

今日はここまで。この記事が、あなたの時間を少しでも価値に変えるお手伝いになれば嬉しいです。

それでは、また次の時短ハックでお会いしましょう。